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【台北・鈴木玲子】台湾の馬英九総統は１４日、総統府で日本メディアと記者会見した。
戦後７０年の今年、台湾は「抗日戦争勝利７０年」を記念する大規模な軍事演習などを実施するが、
馬総統は、対日関係には「影響しない」との考えを示した。
　馬総統は抗日戦争記念行事について
「歴史的な誤りは許せても歴史の真相を忘れることはできない。
反省を通して真の教訓を得ることができる」と強調した。２００８年に就任後、
日台関係を「特別パートナーシップ」と位置づけ、１３年には日台漁業協定を締結するなど
関係を重視し発展させてきた実績をあげ、影響を及ぼさないとの見方を示した。
　また、中国主導で設立準備が進むアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩＢ）で、
中国が台湾を創設メンバーから除外したことについては「遺憾だが、正式なメンバーになれるよう望む」と強調し、
引き続きメンバー入りを目指す考えを表明した。中国は「一般メンバー」としての参加を認める可能性を示唆している。
ただ中国が参加資格に「政治」を持ち込んだことで、国際金融機関としての透明性が担保されるのかとの懸念も出ている。
これに対しては「関心を持っていく」と述べた。
　中台関係では与党・国民党の朱立倫主席が５月に訪中し、同党と中国共産党が交流促進を話し合う
「両岸（中台）経済貿易文化フォーラム」（国共フォーラム）に出席後、
共産党の習近平総書記（国家主席）と会談する可能性がある。
馬総統は、朱氏が今年１月に国民党主席に就任後、自ら朱氏にフォーラム出席のため
訪中を促したことを明らかにした。両党トップ会談も「非常に自然で良いこと」と支持を表明した。

　一方、台湾政府が１３日、日本産の食品に産地証明の添付を義務付けるなど
新規則の導入を決定したことについては「（日台が）協力して問題を解決し、信頼性を高めていかなければならない」と述べた。
台湾は、東京電力福島第１原発事故で汚染された疑いのある食品の輸入を防ぐためと説明。日本側は撤回を要請している。
http://mainichi.jp/select/news/20150415k0000m030092000c.html