ボロロン速報 | 韓嫌まとめブログ

　【イスタンブール＝佐野彰洋】米英仏軍によるシリアのアサド政権への軍事攻撃を巡り、各国の反応は分かれた。欧州から支持表明が出る一方、中東の一部では非難が広がった。

　ドイツのメルケル首相は14日、「必要かつ適切な措置だ」と英米仏の攻撃を支持。自国は軍事行動に参加しない考えをあらかじめ表明していたが、３カ国は「国連安保理の常任理事国としての責任を果たした」と述べた。欧州連合（ＥＵ）のユンケル欧州委員長は同日の声明で攻撃の是非には触れなかったが、「政権側が民間人を化学兵器で攻撃したのは今回が初めてではない。今回が最後でなければいけない」とアサド政権を非難した。

　中国外務省の華春瑩報道官は14日、米英仏によるシリア空爆について「我々は一貫して国際関係における武力行使に反対し、各国の主権、独立、領土を尊重するよう主張している」との声明を発表した。「国連安保理を開かずに取る単独軍事行動は国連憲章の趣旨に一致せず、国際法の原則にも違反し、シリア問題の解決に新たに複雑な要素を加える」と批判した。

　アサド政権を軍事支援してきたイランのハメネイ最高指導者は14日、「米国と同盟国はシリア攻撃の犯罪から何の成果も得られない」と国営テレビを通じて強調した。一方、トルコ外務省は声明で、米などがアサド政権による使用を断定した化学兵器攻撃への「適切な対応」と述べ、理解を示した。

　ロイター通信によると、イラク外務省は15日にサウジアラビアで開かれる開かれるアラブ首脳会議で「シリア問題について明確な姿勢を示すべきだ」と呼びかける声明を発表した。

　敵対するイランやイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラの影響力拡大を強く警戒するイスラエルのガラント建設・住宅相は米などの攻撃はイランへの「重要なシグナル」になると述べ、歓迎の意向を示した。

　一方、シリア外務省は14日、「紛れもない国際法と国連憲章違反の攻撃を最も強い言葉で非難する」と国営メディアを通じて発信した。テロとの戦い、主権や領土の防衛などを巡る「国民と軍の決意には影響を与えない」と強調した。

2018/4/14 19:36
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29406560U8A410C1EA1000/